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データサイエンスって何?探究学習に活かす「データサイエンス」入門

探究学習を進める中で、「生徒の気づきや問いを、どうやって深めていけばいいのか」という悩みを持つ先生方も多いのではないでしょうか。そんな時に活用できるのが「データサイエンス」の視点です。
データサイエンスと聞くと専門的で難しそうに感じるかもしれませんが、探究学習においては、生徒が自分の問いに根拠を持って向き合い、客観的に考える力を育てる、非常に有効なツールとなります。
データサイエンスとは
データサイエンスとは、世の中にあふれているさまざまなデータを使って、物事の意味にあたらしく光を当てる学問です。私たちは毎日、SNSで何を見たか、どの商品がよく売れているか、どんな天気が続いているかなど、多くの情報に囲まれています。しかし、すべてのデータは見た通りには意味がありません。データを読み解くことで初めて、「いま何が起きているのか」「これからどうなるのか」を予測できるようになります。
たとえば、音楽アプリがあなたにぴったりの曲をすすめてくれるのも、過去の再生履歴というデータを分析しているからです。天気予報が雨の確率を予測できるのも、膨大な気象データを処理して未来を読み取っているからです。このようにデータサイエンスは、医療、環境など、さまざまな場面で私たちの生活を支えています。簡単に言えば、「データの中から”意味のある発見”を見つけ出すための力」、それがデータサイエンスなのです。
データサイエンスを学ぶと
社会問題や起こった事柄に対して「自ら問いを立て、調査・分析する力」が育まれます。
自身の感覚や経験だけでなく、「根拠に基づく考察」ができるように、生徒本人が当事者として、社会に向き合う力を「データの作成、分析、解釈」を通じて養うことができます。
データサイエンス 2つのアプローチについて
探究学習でデータを活用する際、2つの異なるアプローチがあることを知っておくと便利です。

データサイエンスを3STEPで試してみましょう
探究学習でデータサイエンスを活用する際は、以下の3つのステップを意識すると効果的です。
STEP 01:テーマを決める
新潟県に関する様々な情報の中から、生徒自身の興味領域を探してみるよう促してみましょう
「好き」「気になる」「モヤモヤする」ことから選ぶと、心が動くものが探究の種になる!
具体例:
• コメの消費量減少とブランド米展開・データ分析
• 若者の地域離れと移住施策の関連性の可視化
• 新潟県を訪れた観光客の観光物産品の評価軸
• 豪雪地域(スキー・温泉)の情報発信とインバウンドデータ
STEP 02:データを探す・集める
生徒が選んだ興味領域には、どんなデータがあるか考えさせてみましょう
検索のコツ:Google Scholar、CiNii、J-STAGEで論文やデータを探す。「まとめ記事」だけでなく、元データ(ローデータ)に近い情報を確認しましょう
具体例:
• 時間的な多様化:昔の人はどうだったんだろう?
• 場所的な多様化:他の地域ではどうなんだろう?他の国ではどうなんだろう?
• 対象の多様化:何が原因でいるものなのかな?
• 専門的な深堀化:学問・教科教養
- Google Scholar:https://scholar.google.com/
- CiNii(国立情報学研究所):https://cir.nii.ac.jp/
- J-STAGE(科学技術情報プラットフォーム):https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
STEP 03:読み取る・まとめる
生徒に、問題領域とデータから、何が読み取れるか考えてみるよう促してみましょう
このデータから何がわかる? 逆に、何がわからない? (=次の問いにつながる!)
具体例:
• ネットとどの情報を活用した現状の認識はどうか?
• ヒアリングによる意識調査はどうか?
• 統計データなどから何が分析できるか?
覚えておきたいポイント
• 一次情報と二次情報を区別する(元データ vs 加工された分析結果)
• 「事実」と「意見」を分ける
• 多角的に見てみる:昔はどうだった?他の地域では?似ているものは?
