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データから新潟の”リアル”を描く!探究・STEAM課題研究体験講座「NIIGATA STEAM BASE」①(データ×感性)開催レポート

令和8年8月4日(火)、ミライエ長岡にて、新潟県内のさまざまな学校から生徒たちが集まり、探究・STEAM課題研究体験講座「NIIGATA STEAM BASE」の1日目、テーマ「データ×感性」が開催されました。

開会挨拶では、県教育庁高等学校教育課・今井課長が、「後出しじゃんけん」を用いたワークを通じて、正解のない問いに自ら向き合う力の大切さを伝えました。

運営を担当する株式会社LX DESIGNから、3日間にわたるプログラムの初日となる今回は、

“データを通して新潟のリアルな姿を知る”ことをゴールに掲げていることが伝えられ、それに対し参加者たちは真剣な表情で耳を傾けていました。

「NIIGATA STEAM BASE」の3日間のテーマや当日の流れ、「STEAMとは何か」について説明した後、会場を移して講師によるプログラムがスタートしました。


まずはアイスブレイク。データ分析・効果測定担当の講師、青木智寛さん(以下、青木さん)による新潟クイズ(錦鯉の最高落札価格2億円、天然ガス生産量が全国の72%、県外転出理由トップは「仕事」など)では、データで見える”意外な事実”に会場から驚きの声が上がりました。

長岡市地域おこし協力隊の佐藤美優さん(以下、佐藤さん)は、自身の高校時代の経験を語り、参加者は付箋を使って自分の地域の課題・理想を20個以上ブレインストーミングしました。

RESAS・e-Statで新潟を”数字”で読み解く

青木さんからは、地域の人口動態や産業構造を誰でも無料で調べられる内閣官房提供の「RESAS(地域経済分析システム)」や、国勢調査など各省庁の統計をまとめて検索できる「e-Stat(政府統計の総合窓口)」、気象庁の公開データなど、公的データソースが紹介されました。

こうした行政が一次情報として公開している統計データを直接参照することで、印象や思い込みに頼らず、事実に基づいた分析ができるようになるという、探究における重要な視点が共有されました。あわせて、青木さんご自身の出身地である山口県柳井市の高校統合事例を取り上げ、「公式統計の数字だけでは見えてこない”通学の困難さ”を、現地調査でどう補っていくか」という探究のプロセスを、ご自身の経験として共有していただきました。データを読み解くだけでなく、現場に足を運んで確かめることの大切さが伝わる内容でした。

これを受けて、参加者たちは4グループに分かれ、AIチャットボットサービスも活用し調査の観点を広げたり、必要なデータのあたりをつけたりしながら、テーマ設定・データ収集に着手。各グループが身近な”問い”を立て、データ分析をスタートさせました。どんな観点で調べればよいのか、時には悩みながらも、発表に向けて自分たちの考えをまとめようとする参加者たちの姿が印象的でした。

チームが発表!データで見えた新潟のリアル

プログラムの最後には、各グループごとに調査・分析したデータをもとに自分たちなりの意見を発表しました。

チーム1は、信越本線の本数を増やすことが難しい現実を踏まえ、駅構内にゲームセンターを設けるなど”待ち時間そのものを楽しい時間に変える”空間づくりを提案。チーム2は、長岡市の観光客数の季節差とその背景にある歴史を掘り下げ、地域資源を活かしたPR施設の整備を提案しました。チーム3は、新潟県の高齢化率の高さと豪雨・豪雪の多さという2つのデータを掛け合わせ、それが災害被害を拡大させるリスクになるのでは?という視点を示しました。チーム4は、新潟と山形のラーメン消費額を比較し、夏場に差が生まれている点に着目して”冷やしラーメン・冷やし中華の普及”をするとよいのでは?という「対抗策」を提案しました。

キャプション→2日で動いたのは「メタ認知」と「協働」

身近な課題感を出発点に、データから事実や背景を捉え、自分たちなりの解決策へとつなげていく。それぞれの発表には、参加者ならではの新たな視点が表れていました。

最後に、青木さん、佐藤さんから、1日を振り返るまとめのメッセージが送られました。青木さんからは、”なぜデータを使うのか”という心構えに立ち返り、「問いを立てる→測れる形にする→データを探しに行く」という探究の基本の流れや、グラフや資料の見せ方に工夫をこらす前に、まず「何を伝えたいか」を明確にすることの大切さも共有され、”伝えたいことを決めてから見せ方を選ぶ”という視点を改めて伝えてもらいました。

また、「今日調べたテーマにとどまらず、日頃の生活の中でも自分なりの”問い”を深め続けてほしい」というメッセージが送られました。

県教育庁高等学校教育課の小山指導主事からは「探究学習の本質は答えのない問いに向き合い続けるプロセスにある。これからも頑張って欲しい」とメッセージがあり、参加者全員に修了証が授与され、1日目の幕を閉じました。

2日目の記事はこちらから。